2025/07/16 00:00


7月16日は「虹の日」。

「ナナ(7)イロ(16)」の語呂合わせから、「虹の日」とされ“自然を大切にする日、人と人が繋がる日”という想いが込められているそうです。

イロタスとして活動する私にとって、「ナナイロの日」はとても大切な記念日のようなものです。
なぜなら、私の作品づくりの原点にはいつも、「色」があるからです。


「イロタス」という屋号に込めた想い

屋号である「イロタス」は、「暮らしに色を足す」という意味から名付けました。

色は、目に見える情報の中でもとても感覚的で、直接心に働きかけてくれるものだと思います。
たとえば、少し憂鬱な朝でも、窓辺に置いたガラスの色がふわっと陽の光を受けて輝くと、それだけで気持ちがほんの少し軽くなることがあります。

そういうふうに、日々の暮らしの中にささやかな彩りを添えられるような作品を届けたい。
そんな気持ちから、「イロタス」は生まれました。


ガラスという素材の魅力

私が扱っているのは、ガラスという素材です。

ガラスは、色と光の関係がとても豊かで奥深い素材。
透明なもの、透けるもの、不透明なもの──その組み合わせによって、まったく異なる表情が生まれます。

見る角度によって色が変わって見えたり、光が射し込むことで影にまで彩りが生まれたり。
その一瞬一瞬が、静かに、でも確かに感情を動かしてくれるのです。

だからこそ私は、色の選び方や重なり方、質感、光の通し方などに細心の注意を払いながら制作を続けています。


虹モチーフの作品について

虹は、色の象徴であると同時に、「ちょっと嬉しい偶然」や「見つけたときの喜び」のような感情も連れてきてくれる存在だと思っています。

私が虹モチーフの作品を作るのも、まさにそんな理由からです。

誰かが、何気なく手に取ったときに、思わず笑顔になってしまうような。
贈り物として渡すときに、“あなたの毎日が晴れやかでありますように”という気持ちが込められるような。
そんな願いを込めて、ひとつひとつ手作業で制作しています。


「色」はことばよりも静かに、深く届く

“色を足す”という言葉は、単に「カラフルであること」を意味しているわけではありません。

気持ちが沈んでいるとき、言葉ではうまく伝えられない感情に、ふとした色の重なりや明るさがそっと寄り添ってくれることがあります。
何かを「伝えたい」ときに、色やかたちを通して思いを表現できるのが、ものづくりの魅力でもあります。

だから私はこれからも、色を使って、ことばにならない気持ちや願いを、静かに誰かのもとへ届けていきたいと思っています。


最後に

虹のように、さまざまな色があるからこそ世界は美しい。

それぞれの色に意味があり、どれも欠けてはならない大切な存在です。
私の作品もまた、手に取ってくださる方の日常に、ほんの少しの彩りを添えられるものであれたらと願っています。

7月16日「七色の日」。
この日を機に、ぜひガラスの中に宿る“色の力”を、身近に感じていただけたら嬉しいです。